コラム
コラム 2020.09.30

秋シーズン、良い流れでスタート

通り雨に虹のアーチ

だいぶ秋めいた空気になって9月が終わります。

9月は釣り業界、エサ屋稼業にとっては非常に重要なひと月。特に今年はいわゆる4連休のシルバーウィークもあり、そこでどれだけ稼げるかが大きなポイントでした。この時季に最も厄介なのは台風の存在です。近年でも切れ目なく連続で押し寄せられて、サッパリだった年もあったように、こればっかりは運でしかありません。月初に沖縄~九州とトレースした台風10号が「過去最大級か」と事前に前例のないレベルで注意喚起がなされるも、ギリギリのところで勢力ダウンしてくれたのは救いでした。その後も小さな台風に低気圧はありましたが、9月の稼働としては上々で、商品を切らさないように回すのに一杯一杯。どの持ち場のスタッフも、結構疲れているかと思います。

こんな風に書くと、何だか儲かって仕方がないような印象かも知れませんが、決してそんなこともなく、相変わらず苦労が多いです。それはやっぱり原料資源の問題が一番。ほとんどの原料が獲れにくくなって価格が高騰しつつある中、売価には即反映できません。野菜のような頻度で大きく変動するようなことは必要ないにせよ、従来から原料価格の上がり方に比べ、売価への反映が遅すぎるのです。釣り業界の中で、いろんな道具が随分高くなったのに対し、エサだけは「これ位の(安い)ものでなければならない」といった妙な相場観がそうさせてきたと言えるでしょうか。もちろんその過程では、エサ業界が適正に値を上げるべきタイミングで下を潜ろうとする売り手の存在があり、そのような流れを作ってしまったことも否定できません。いずれにせよ要らぬ消耗戦などは回避して、必要とされる製品を適価でお届けできるよう、努力を続ける次第です。

そんな中、ちょっと気になるネタとしては、釣り人に人気のある漁港や護岸でコロナを理由にした立ち入り禁止などがチラホラ出ているという話。釣場への進入路や、その手前の駐車スペースを何かでガードしてしまうといった方法のようで、その効力(強制力)などもケースバイケースでしょうが、心配な話には違いありません。コロナ禍におけるリスク回避というのが本当の理由なら、騒動が収まった頃には元どおりになってくれることを祈りましょう。

写真は3日前、和歌山港沖の水軒一文字。渡船で渡る2つの波止は広大なキャパ。様々なジャンルの釣り人で賑わってました。妙な通り雨に虹のアーチがかかりましたが、雲の形や水の色は夏のものとは完全に違いますね。さあ秋本番、10月も良い釣りができますように・・・・・