コラム
コラム 2015.03.31

何とか一年を乗り切って・・・

岩手・釜石の港で水揚げされる獲れたてアミエビ

桜も開花、一気に春めいて3月が終わります。

今日は3月の終わりと同時に、会社としての一年の最終営業日。例年以上に天候に振り回された印象が強いのですが、終わってみれば数字的にも格好はつきました。まずはお買い上げいただいたお客様に感謝。そして製造、販売の過程に関わってくださっている全ての関係者さんに感謝、感謝であります。もちろん自社のスタッフ一同も天候のマイナス要因の多い中で、しっかり頑張ってくれたと評価しています。

年間を通じて売上の期待される連休のいくつかが荒天でパーになり、それさえなければもっと数字が伸びたのに・・・と思う一方で、その時期に品薄だった商品がギリギリ回ったという事実もありました。しかしまあ、そこは振り返っても仕方ないこと。調達も製造も営業も、その時点その時点で精一杯やった結果なので良しとしておきましょう!

例年どおり、今月の最重要課題はアミエビの調達です。震災4年目になる11日から4日間にわたり三陸沿岸の生産地を見てきました。アミエビは国内で必要とされるほとんどの量を、震災被災地の三陸沿岸で漁獲されています。漁期は2月の終わりから4月の中下旬までで、一年分を獲るというもの。沖で獲れたアミエビが港に着くやすぐに冷凍加工場に運ばれて、金属製の冷凍パンに流し込んで板状に凍らせる流れです。今年の漁の状況的には質も量も悪くなく、このまま行けば釣り業界、養殖業界が必要とするだけの年間消費量が確保されそうです。

先月末あたりから今月中旬にかけて、丸4年が経つ現地の様子が色々なパターンで報道されていました。まだまだ多く残る爪痕・・・といった切り口が多かったでしょうか。確かに現地のいろんな町を見ても再興、再開発には途方も無い労力とお金が必要なのが一目瞭然。しかし、こと水産業に関しては確実に前をむいてしっかりとしたステップが踏まれているという印象です。もちろん外様の我々には見えない大変なご苦労があるのでしょうが、私どもの協力工場さんからは、まさに「この道しかない」といった気概が感じられます。あれだけの大災害がありながら、以前にも増して高いクオリティの作業を引き受けてくださっているスタンスに、逆にエネルギーを頂戴して東北を後にする私でした。

明日から4月、そして新しい一年。冬場の停滞感から抜け出して、弊社の現場も活気づいてきました。三陸からのアミエビも続々と到着して春本番です。

写真は岩手・釜石の港で水揚げされる獲れたてアミエビ。実は冷凍される前のアミエビは、意外に一匹一匹がプリっとしたものであります。