コラム
コラム 2021.04.30

とりあえず、準備だけは例年通りに・・

手作業

何とも言えない空気感のGW突入で4月が終わります。

東京・大阪を含む4都府県が緊急事態宣言下にあり、高速道路の休日割引も行われない「人流抑止」をテーマに掲げられた今回の大型連休。元々の曜日の並びが比較的大型化しにくいパターンだったものの、5月2~5日はカレンダーの赤字が4つ並びました。屋外だから大丈夫・・と思わないで!と、行政も必死で訴えるので、アウトドアレジャーの人出もそれなりに抑制されそうです。弊社もそのあたりは難しい立ち位置にいるわけですが、とりあえずはこの時期を迎えるにあたり、製造に営業に、この時季らしいバタバタ感。写真の弊社製造ラインのスタッフも今月は高い稼働率で働いてもらいました。多くのイベントが昨年に続いて中止になったり、書き入れ時を根こそぎフイにされているお商売がたくさんあることを思うと、そこは何とも複雑ですが、社命を粛々とこなすしかありません。

今年は2月から始まった三陸沿岸のアミエビ漁、中盤以降もやっぱり不漁でしたが、昨年よりはちょっとはマシなレベルまで漕ぎつけて終わりました。足りない分は今年も中国産に頼らざるを得ないわけですが、その中国産も実はスタートが最悪。越年の在庫さえ、業界全体でもう何処にも無いといった状況の中、一体どうなるのか?大いに心配されましたが、これも後半になって何とか水揚げが増して安全圏へ。粒の揃い様はともかく、今年一年で釣り界が必要とするラインには達したでしょうか。毎年、毎年が綱渡り。これも、根幹は自然の環境が大きく歪められているからなんでしょう。

先日もNHKの全国ニュースで和歌山・串本の磯場で「ひじき」が全く獲れていないという異変が報じられていました。海の中を見れば海藻どころか魚も何も居ないといった状況。同じく伊勢・志摩方面の磯場では海藻の激減からアワビが獲れず、僅かに獲れても異常に痩せて体力のない個体という衝撃的なものでした。あれだけ見れば、お先真っ暗でもあります。ただ、救いというか、不思議なのは例えば映像に出た串本の海岸からほんの数キロも離れていない大島の各所では結構いろんな魚が釣れているという事実。確かに、この時期の魚ではないものや、養殖のエサのおこぼれで肥大化した魚種の多さを考えると、自然そのものではありません。それでも一応は天然の魚として育っていることを考えれば、危機ではあるものの、今ならまだ救いようのある段階なのでしょう。地球全体の環境維持として、この先の10年が大事だということが急激に&声高に叫ばれるようになりました。二酸化炭素やゴミの減量が喫緊の課題となりますが、我が釣り業界的にも直接的関与が大きいだけに、特にゴミの減量には一層の努力が必要となりましょう。魚が居なくなってはさすがにどうにもならないわけですしね。

とりあえずはひと月後に今少し落ち着いた世の中になってますように・・・・。