コラム
コラム 2020.12.30

この流れを先につなげて・・・

南部湾全景

大寒波の襲来で12月が、そして2020年が終わります。

しばらく前から、この寒波がやってくることはかなり明確に予測されていたので、最後の出荷分もその分は減り加減。ここでしっかり冬モード突入です。欲を言えばもうひと稼ぎといきたかったところですが、自然災害も少なく、好天続きだった秋シーズンを考えるとあまり強欲なことも言えないでしょうか。

今月の前半にはだいぶ冬めいてきた空気感ではありましたが、とにかく風がなく天気のいい日には確実に人出が続いていました。弊社近郊の波止でも、アジやタチウオといったファンの多い釣りモノがいまなお釣れて大助かり。さすがに今度の冷え込みで様相は変わると思われますが、ここまでよく持ってくれました。

山あり谷あり、波乱の一年でした。一年前は暖冬で、年明けも例年以上に釣り人の動きがあったところにコロナ騒動が勃発。東西のフィッシングショーはギリギリ開催されたもののそれ以降はみんな中止で暗雲に包まれます。そして3月の国産アミエビ漁が全くの大不振でエサ業界的はお先真っ暗の状況に。このイヤ~な状況の時には、その後に「密」回避の釣りブームが来る事などほとんど期待されておらず、またアミエビも一体どうなるのか五里霧中の状況でした。それが結果として釣り業界は悲願の「今まで全くやらなかった初心者」を大量に獲得。我々エサ屋稼業もアミエビの歴史的不漁を中国産原料と国内の流通在庫で何とかギリギリ回し切りました。本当にわからないものです。

世の中には多種多様な産業と仕事があり、今のコロナ禍においては明暗が分かれて大変なことになっている人々が多くいます。我々は思わぬ形で助かる方になっているわけですが、そのことだけで良しとせず、先を見据えたステップを踏まねばなりません。業界ではここで獲得した「ご新規さん」をいかに継続的ユーザーに育ていくかが語られていますが、弊社もその一員としてしっかりした覚悟が必要でしょう。ルアーの釣りが大隆盛の中で、多くの初心者がその入り口でエサ釣りを楽しんでくれたわけです。こんな千載一遇の好機を単発的、偶発的なものに終わらせないよう、ここからが勝負。2021年も釣らせ名人・浜市の釣りエサをよろしくお願い致します。

写真は一昨日の昼間、弊社から1キロほど北側の南部川尻にある小さな浜から見た南部湾全景。この日の空のように晴れやかな新年になりますように・・・