コラム
コラム 2019.05.31

備えがなければ、きっと憂いが・・・・

加工場におけるオキアミの選別シーン

ちょっとスッキリしない天気で、5月が終わります。

令和という新時代が大型連休中に幕開けとなりましたが、あっという間の一ケ月。今月は雨も少なく、稼働できる日が多かったので、まずまずの商況でした。ただ天気は概ね良かったものの、やはり春が短かったというか、いきなり凄い暑さがやってきたりして、本当に四季のパターンが根底から変わってしまった感があります。何度も書いてるように過去の常識は通用しないと思ってはみるものの、体に染みついた感覚というのはそう簡単には変わりません。今ある情報源を最大限に生かして、起こり得るリスクをできるだけ小さくするしかないのでしょう。例えば雹だのつむじ風だの中長期的には予測不能ですが、直近の天気予報ではソコソコの注意喚起が出てくるようになりました。その技術の進歩たるや凄いものです。

夏まで僅かとなったこのタイミングで、自前の冷凍倉庫2基の機械の具合が良くありません。今月は可能な限りトラブルを防ぐべく、機械のそばに張り付く毎日でした。もちろんこのような設備のメンテナンスには専門家のフォローが欠かせないわけですが、近年こういった業界のスペシャリストが高齢化して、若い後継者が十分に育っていないことがよくわかります。

世の中はますますコンピューター頼みで、それに絡んだ新たな事業が花盛り。人口が減っていく中で人間の仕事をコンピューターの力で省力化すること自体は否定しませんが、どう考えても機械任せではどうにもならい仕事がたくさんあるのも事実。あまりにもAI,AIと世間が騒ぐ大きな波に隠れて、後継者を養成しておかねば困る分野の技術者が追いついてないのは間違いありません。建設、物流、船舶関係などなどわかりやすく顕在化してるものもあれば、冷凍機のような目立たないものも含めてまだまだあることでしょう。とにかく必需性が高いのに人が集まってない仕事に、もっとお金の優遇もすべきでしょう。世の中に影響力のある政治家でも文化人でも誰でもいいので、多くの人がその危機に気付いてくれるように情報を発信してもらいたいものです。

写真は弊社加工場におけるオキアミの選別シーン。手作業によるこの仕事、もし機械化するとしたら膨大な開発費と年月がかかるはずで、オキアミの市場規模ではとても無理な話。商品が続く限り、これはこれで残っていく仕事なんでしょうね。

明日から6月。平年並みの梅雨入りかと予想されていますが、どうなるでしょうか?どうか極端な雨降り続きにはなりませんように・・・・