コラム
コラム 2015.11.30

地球レベルの影響か?

紀淡海峡でのタチウオ船団

海も野山も仕事も急に冬めいて11月が終わります。

今年前半のマイナスを取り戻すべく晴れに晴れた10月。その陽気は今月に入ってもまあまあ続きましたが、残念ながら週末に天気がチョイと崩れるパターンになって、商いの勢いは失速しました。先月があまりに見事だったので、いつまでも続くはずはないのですが、そんな天気の巡り以上に何だか急に静かになってしまった感じです。これは近畿周辺だけではなく、かなり広域に同じような傾向はみられたようで、エサ業界全般に11月はやや低調っだったようです。

海の中が急に冷えてしまうわけはなく、釣りものによっては悪くないものもあったわけですが、どうも様子が違うというのはこの一年通しての印象。それは弊社が釣りもの以上にヤキモキする各種原料の調達にも異変がいろいろあったからです。簡単に言えば、毎年ほぼほぼ同じ時期に獲れてくれるものがサッパリだったり、かなり時期がおくれたりするものが非常に多くありました。ここで同じようなことを結構頻繁に書いてますが、今年のその感覚はちょっと違うものだったでしょうか。最も心配されたのはサンマの不漁です。

釣りエサの場合、安く買わねばならないという大命題があります。それには産地でたくさん獲れて値が下った時や、食用には若干小ぶりで良い値が付かないといったものを狙い撃つのが常套手段。大抵はそれをうまく遣り繰って、どうにかなっていたのですが、ここへ来てちょっと心配な雲行きです。サンマにしてもカツオにしても日本の領海外での漁獲が急増しているのはニュースでもかなり取り沙汰されてますが、いよいよ現実的な問題として直面しつつあるのでしょう。

魚を含めて生き物は食物連鎖で直接的、或いは間接的につながっていますから、何かの種の激減は思わぬところに影響がでる可能性もあります。魚がいて始めてできる釣りというレジャー。資源管理や漁業調整からも目が離せない時代に突入です。地球レベルでの魚争奪戦、どうなりますやら・・・・。

写真は夏から秋の風物詩、紀淡海峡でのタチウオ船団。シーズン序盤はイマイチと言われましたが、秋も深まるにつれ結構なドラゴンサイズもたくさん上ったようです。道具も良くなりプラス船も増えたのに、相変わらず良く釣れている現状は海の生産力に驚かされるところでもありますね。