エサあってのエサ屋稼業
冬の到来を感じながら11月が終わります。
記録的な猛暑もあって狂いに狂った季節感ですが、ここへきてようやくズレが縮まってきたように思えます。ただし海水温は上がるも下がるも陸上のひと月遅れがパターン。今年は夏が長かった分、海中の季節変化もそれなりのズレがあり、例年ならそろそろ終わる釣りでもエンディングが延びた分野が多々見られます。猛暑でレジャーの人出が悪かった分のロスを少しでも挽回したいところでしょうか。
さて、弊社の扱い商品には主力のオキアミ、アミエビそして魚介類の切り身の他に生きた虫エサがあります。その多くは養殖で大量生産が難しく、中国、韓国の特に賃金の安い労働力が確保できる地域で採取(干潟で掘る)するというルートに頼ってきました。ここ数十年ずっとそうです。関西を中心に置き竿をたくさん並べる投げ釣りが発展したのも、この安定供給があったから。もし、それがなくて少量の地物や違うエサでの釣りであったなら、四季を通じで多種多様な魚ターゲットにした投げ釣りは同じ発展をみなかったでしょう。
しかし、それらを取り巻く環境も何十年も同じであるはずはありません。まずは普通に考えられる資源の減少。一方的に採るばかりでは少なくなるのも当たり前の話です。それと、現場で採取する作業員さんの高齢化や賃金の上昇も様相が変わってきたと聞こえてきます。特に中国では国自体が大きく成長してるわけですから、あらゆる産業で問題になってるテーマと同じですね。
大手の餌メーカーさんでは、ずっと以前からルアーではない「疑似ムシえさ」を作っておられました。最近ではその更新版をリリースされて、なかなかの出来栄えにあるようです。弊社の加工えさ素材も、毎年その獲れっぷりをヤキモキしながら買いつけてる天然資源ばかり。不測の事態に備えた商品開発をもっともっと頑張らねばならない時期にありますね。来年、いや、すぐにできることからコツコツと・・・・